「観月さん、こんなところに来てどうするのですか?」 「んふふふ。ちょっと実験してみたいことがありましてね。」 ここは東京駅の総武線ホーム。 地下4-5階に相当する場所だ。 「僕の携帯ではすでに圏外ですね。裕太君のはどうですか?」 「え、俺のですか。ちょっと待ってくださいね。」 いそいでかばんから携帯を取り出す裕太 「俺のも圏外みたいですね。」 「んふふ。それならいいのです。」 そういうと観月は何かを企む様な顔をした こういう顔をするときの観月にかかわるとろくなことがない。 裕太は自分の経験からその答えをはじき出した。 だがここは一応駅のホーム。 周囲の目があるのであまり無茶はしないだろうと裕太は思った。 観月はゆっくりと裕太に顔を近づけた そして耳元で 「裕太君。キスしませんか」 そうささやいた。 「え、ぇ。。。観月さん!?」 観月の言葉に驚いて、耳まで真っ赤にしながら裕太は観月の顔を見た。 微笑んではいたが目は真剣そのもの。 心なしか瞳が潤み、唇まで艶っぽくなっている気がする。 ま、マジなんですか? 基本的に裕太は観月に逆らうことができない。 逆らったらどんな反撃にあうかわからない。 兄も怖いが観月も同じく怖い。 キスなんて口がただ触れるだけ、ちょっと我慢すればいいんだ 裕太はそう思うことにして、ぎゅっと目を閉じた 少しずつ観月の気配が近づいてくる気がする 「やぁ。裕太、こんなところで会うなんて奇遇だね。」 さわやかな声で兄、秀介が話しかけてきた。 「あ、兄貴?何でこんなところに居るんだよ」 見られたくない場面を見られて裕太は動揺しながら秀介を見た。 声はさわやかだったが、いつもの人のよい笑みは浮かべておらず、 しっかりと開眼した目は今にも人を射殺さんばかりの光を宿していた。 「んふ。やはり来ましたね。不二周助」 「裕太。折角あったんだから一緒に帰らない? たまには家族で過ごすのもいいだろう? 寮には連絡しておくからさ。」 「お、おぃ兄貴。」 「さ、行くよ。裕太。」 どかどかと大またで裕太を引き連れていく不二。 はっきりいって非常に男らしい 「やはり不二周助には裕太君用の特別なセンサーがあるみたいですね。」 自分の持論が正しいことを認識した観月は満足そうな顔をしながら不二兄弟を見送った。 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> 初書き周裕です と。いうか自分でこういう小説、初めて書きました。 海堂の知らない世界での不二兄弟にK.Oです。 圏外の裕太の位置を正確に突き止める兄、不二周助 同人世界では不二周助=黒魔術師っていうのが定番 それなのに公共放映で不二周助=黒魔術師、 周助→裕太vが公認になりました こんな駄文ですけどsagaさんにささげます