ふぅ、小島との感情値、なかなか上がらないわね
工藤は少し剥がれかかった爪先のマニュキュアを見て愚痴った。
石田横山竹内佐藤岩崎上田…と、どっかしらの感情値がピンクになっているのに、小島兄弟には青もある。
空のほうは教師だからまだあきらめも付くが、同世代にこの美貌(?)が効かないのは癪に障る。
おだてるが中々効かないのは辛いわよね。
上田なんてガンガン上がっていたたのに…
世間話もなんかいまいち。
まぁそんな話ばっかり好きなような男は問題だけどね。
かくなる上は物で釣るしかないか…お金掛かるけど
とりあえず情報収集ね。
「話しかけてくれるなんて感激〜♪」みたいに好意全開のクラスメイト達の中で、「何か用でも?」といわれるとカチンとくる。
フッ、淑女たるもの(?)この程度で感情を左右されてはいけませんね。
工藤 百華「あの、よろしいですか?
どんなものがお好みですか?
あなたが好きなものを教えてください」
小島 航 「悪いが、そいつは何とも言えないな。」
ふ…フフフ…あいまいにを通り越して答えることまで拒否しやがりましたわね?
とりあえずもう一度………またしても答えやがりませんでしたね?
しかも感情値オールブルーにまでしやがりやがって…
最後にもう一度(今日は)。一日に4回以上聞いてこれ以上感情値下げるわけにはいきませんからね。
小島 航は洋服が好みだと答えた。
洋服…ねぇ…
工藤は自分の持ち物をチェックしてみた。
えぇと、私の持ち物で着るものにカテゴリーされるのは”ふりふりエプロン”と”工藤の靴下”ですわね。
嫌われている殿方に靴下を送りつけるのも喧嘩売っているみたいだし、エプロンが必要なほど魅力がないってわけでもないので差し上げて見ますか。
工藤 百華「あの、よろしいですか?
あの、ふりふりエプロンを…。
気にしないでください。
日頃お世話になっているお礼ですから。」
小島 航 「…ありがとう…。」
フフ。男の夢の一部でもあるエプロン。コレで小島も…って、そんなに上がらないのね
佐藤に牛乳上げた程度の上がりじゃない。
まだまだピンクにまでは遠いわね。
とりあえず洋服チックなものを探してみますか。
翌日購買で購入した”白衣””柔道着(佐藤に貢がせた)”体操着””水着”を全部押し付けてみたんです。
ついでに差し上げたサンドイッチと上がりが同等だというのはどういうことかしら、ねぇ、小島?【怒
工藤の靴下とネットワーク三点セットだけだと軽る〜い♪なんてかばんを振り回していたら、不憫に思ったのか上田が靴下を差し出して下さいました。
これを私にどうしろ…と?思いながらも受け取る悲しき性。
これも着るものですわよね…とピンセットでつまみながら小島にプレゼント。
フフフ…私が大金はたいて差し上げた贈り物と親友の使用済み靴下は同ランクなのですわね…小島?
決闘を仕掛けようかと考察している私の雰囲気に不穏なものを感じてあわてて横山が”小島はゴルフクラブが好きなようですよ。”と情報をリークしてくれましたの。
さすが大親友の横山ですわね(感情値最高。一枚絵最速)
テニスラケット持ってるような男だから欲しがっても不思議ではないんですけどね。
着るものとは全然違うではありませんか…これはじっくり問い詰めないと…
と、考えつつヤヴァネットへ
え〜と、ゴルフクラブ、ゴルフクラブ…と…
……………………
何なんですの?この値段…
これでしたら伯父さんにパチンコ台でも買って差し上げますよ(怒
次回の戦闘はスキュラとテンダーでガチ勝負お願いしようかしら…?
次回の戦略を考案していると、石田が語りかけてきた。
石田 咲良「ねぇ、何をしているの?」
ウオッと…と驚いて石田を見てみると、いつの間にか愛情がオレンジゾーンに…
やってしまいましたわね…小島にかまけすぎてて他の方々をおざなりにし過ぎてしまいましたわね。
早速学校中を駆け回りクラスメイトをとっ捕まえては”調子はどう”x3”好きなものは何”x3
同じ事を三回も聞くなんて馬鹿丸出しな事をしてしまいましたけど、(あいまいも含めて)皆さんきちんと応えてくださいましたわ。
1兎追うもの7兎逃すではあまりにも間抜けなので感情値高い人と優先的に会話訓練して平穏な日々を過ごしておりましたの。
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そしたら他の世界の方からの噂で聞きましたんですよね。
小島弟の好きなものは”ちょっとHなビデオ”と…
そりゃあ、公にはいえませんですわね。